山 菜 編
こんなふうに かたまりごとに揉んでいきます。

 えっ、と言うことはじいさんは3日連続で山に登ったわけ!?





                             ・・・・・
2日分の師匠の収穫です。 70〜80Kgの収穫でもまだまだ小さくなります。
そして2〜3日ひたすら揉んで乾かします。

揉み方がへたくそだと、もどして食べる時硬くて食えない!!

ゼンマイは太いものが極上で、しわしわに揉んだものがとても旨いのです。

2〜3回しか経験のない私はまだまだ。 修行が足りんです!!
茹でた後冷めたら綿を取り除きます。
量が多いので鍋はドラム缶で作りました。 サッと茹でます。
硬くならないうち、その日のうちに火を通します。

ゼンマイを採ってきたら・・・

 ゼンマイが高価な理由、いままで紹介したように危険な場所に発生することがひとつ。

そしてふたつめは、ワラビのようにアクを抜いてすぐには食べられないため、非常に手間がかかります。
お湯で火を通したら2〜3日付きっきりで天日で乾かさなければなりません。
揉んでは乾かし揉んでは乾かし、かなり重労働なのです。

そんな訳でじいさんは長野県のおばちゃんを専属に呼びました。
別に商売をするわけでもないのですが、徹っ底的にしないと気がすまないのでしょう、この兄妹は・・・
昼飯ぬきではらぺこ。 焼き餅の準備をする老兄妹。
わかりづらいですが4畳のゴザでゼンマイを揉む、おばちゃん。

あっと言う間に3時だ。
山小屋に帰ろう! 専門のゼンマイ揉み師が待っているぞー

帰りのスタイルです。 ゆっくり下りましょう!
 山を下り藪をくぐり川を渡って道路下まで着きました。
ここからが難所です。

50mほどはある急斜面、そこを40Kgの荷物を背負って登るのが大変なのです。

まさか14年前60歳のじいさんが登れて40代の私が登れないわけがない! っと意気込んで一歩一歩登って行きました。

-感想-
初めてです。 太ももがつったのは・・・
ここを3回往復したなんて・・・  挑戦の意味がわかりました。
わかりづらいですが急斜面は50mくらいあります。
このスタイルで最後の急斜面を登ってきました。
 2008年。 昭和9年生まれのおやじは今年74歳です。
この年代の年寄りは普通、朝はゲートボール昼はテレビ見くらいしかないと思いますが・・・

青春しているなぁ〜

野性的だなぁ〜

超変わり者だなぁ〜
帰りは重い荷物を背負っているので川に落ちないように要注意!!
本日の私の収穫です。40Kgちかくありそうです。ぎっちり詰まっていますから・・・











次の場所に行くぞー!

まあまあの収穫。 さて帰るかぁ・・・    そんな事ありえません!!
小さい頃から背負うことが仕事だった師匠  慣れたものです。
こちらが私の採った分です。25Kgくらいはあるかなぁ
1時間ちょっとでこんなに採れました。
反対側にも出ているぞぉ  さあ登ろう
柔らかいところをポキッ ポキッと折ります
 まわりにもいつぱい発生していますが、2畳程のここが私に見せたかった所です。
もう4〜5日早ければお見事な写真が撮れたと思いますが、これも自然仕方がない。  来年もあるさ・・・
残念ながら今年は雪がこんなに残っているのに生長は早かった。  伸び過ぎて食べられません。 残念。。。

 座って両手で採れる凄い場所とは・・・ ここです。

今日は天気もよくて最高だなぁ〜!
谷間には雪がいっぱい そこから落ちると痛いから気をつけよっと。
ナタで杖をつくる師匠  さ す が
 この場面を見てみて納得しました、師匠の言葉を。
スパイク付き地下タビをとりに戻って良かった・・・

右のように川を渡ります。 水深は行きはひざ上くらいですが、帰り(3時頃)になると日中の雪融けで太ももくらいなり流れも強くなります。

そのため川を渡る時はあらかじめ杖を用意しておきます。 

-師匠の知恵-
帰りは重い荷物をかついでくる為、転んでしまったらゼンマイといっしょに流されてしまうので、片手には杖を、もう片方は帯を握りしめて渡るそうです。
そしてヤバイときにはスッと帯を引っ張って荷物から離れるとの事。
ゼンマイはもったいないけれど、命には替えられませんよね。
こんな所もあります 落ちるなよ! じいさん
川を渡る師匠  行きはひざ上の深さ
急な斜面を下りていくと滝が・・・ 手前は残雪です。
道路からの眺め。 目的地は中央の残雪付近。
 例年この時期、雪は融けて目的地までは車で行けるそうですが、今年は1ケ所雪崩が道をふさいでしまいバイクを用意しました。

(山に入った頃忘れ物に気付いた私・・・・    ”スパイク付き地下タビ”
 今回の目的は量をいっぱい採るのではなく、その ”すごい場所” を写真に収める事なので、別にスパイク付き地下タビがなくてもズックで大丈夫では!?と軽く考えていました。

でも師匠曰く、 ”スパイク付き地下タビでなければ目的地までたどり着けない!!” だって。
しょうがなく、そこから家まで戻ることになりました。 約2時間のロス! )
約20分後なんとか到着。 崖から落ちなくてよかった!
軽トラにバイクをつけてスタートラインに到着。
 2008年5月18日、この日は14年前に師匠が160Kgのゼンマイを採ってきた場所、を教えてもらいに行きました。
(すいません 実は160Kgではなく120Kgでした。 おれも話がおおげさなんだから・・・ごめん。)

今回の企画は数年前から予定されていましたが、なんだかんだと今年になってしまいました。
なぜゼンマイが高価なものなのか、そして師匠が言う ”こんなに密集しているポイントは他にはない!” とは、
そして14年前の挑戦の意味とはなにか・・・

ご覧いただければわかると思います。     楽しみに・・・・

ゼンマイの巻 NO,2